全日本女子&関東スナイプ レースレポート

(文責:内田伸一)

2012年の関東スナイプは7月14日・15日に江ノ島ヨットハーバーにて行われた。
本大会には全日本女子スナイプも同時開催されており、関東スナイプ72艇、女子8艇の総勢80艇が江ノ島ヨットハーバーに集結した。

7月14日(土) 開会式前より南西11〜12メートルの風が吹いており、波高も高かったことから陸上待機をする。午後にかけて風が強まる予報もあったため11時にAP+Aを掲揚し、この日のレースをキャンセルする。(この後12時頃より風が8m程度に2時間ほど落ち着き、レース委員長として決定を後悔。)
陸上では「株式会社川島製麺」様ご協賛の全日本女子スナイプのレセプションを開催した。事前準備からパーティー開催まで協力して頂きました関東フリートメンバーの奥様方ありがとうございました。

7月15日(日) この日も朝から南西の風11〜12mが吹いている。臨時のスキッパーズミーティングを開き、レスキュー体制、安全については自己責任であることを説明する。
本部船は8時50分に出港。レース海面に到着したところで12mオーバーのブローが入ってきたためAP+Hを掲揚し一旦レース艇をハーバーに戻す。本部船はその後40分ほどレース海面で待機。平均風速が8〜10mに落ち着いてきたので、再びレース艇を出艇させる。

11時5分、1回のゼネラルリコールの後、風向200度、風速10mで第1レーススタート。このレースは上〜サイド、サイド〜下のリーチングで素晴らしいボートスピードを発揮し、後続を引き離した児玉・田中チーム(豊田自動織機)が圧勝。

12時5分、オールフェアで第2レーススタート。このレースは白石・上田チーム(ノースセールジャパン)が安定したレース運びで全てのマークをトップで回航、そのままフィニッシュ。
 このレースでもう1つの見せ場はラインクローズギリギリの3分50秒遅れでスタートした近藤・石川チーム(AI☆STARS)。最初の1ラップで集団に追い付き、フィニッシュは19位まで挽回するレースを見せ、無駄のないコースとボートスピードの違いを見せつけた。

13時第3レースの準備を始めたものの、再び11〜12mのブローとうねりが入ってきたため、やむなくAP+Aでレガッタ終了。 シリーズ全般を通じて、やはり強風域では社会人チームが学生を圧倒していた。経験の差はあっても、ガッツと体力は学生の方があるはず。上位フリートを走ると見える景色も違ってくるので、是非次回のレガッタでは強風レースで社会人に一矢報いる走りを期待している。

また、この日のレースでは強風のため29艇が出艇を見合わせたが、勇気あるリタイアにも敬意を表したい。辛い決断だったとは思うが、皆様の協力とレースや安全に対する真摯な態度があって安全に2レースを実施することがでた。(沈艇は少数) 十分練習して次回は是非レースに参加して頂きたい。
表彰式では全日本女子に続いて関東スナイプの表彰が行われ、関東シリーズ全レガッタに協賛頂いている「株式会社ノースセール・ジャパン」様から両レガッタの入賞者全員に豪華副賞が贈られた。

最後に私自身の反省を少々。
・初日のAP+Aの判断が早すぎた。
・2日目は先に本部船が出港して様子を見てからレース艇出港の判断をするべきだった。
・レース海面を岸よりに設定したのは良かったが、上マークまでの距離が若干短かった。
他にも色々ありますが、この反省を活かし判断力や風を見通す能力の向上を図りたい。ご協力いただきました関東フリートメンバー、学生アルバイトの皆様、本当にありがとう。

私にとっては、自分がレースに参加すること、人にセーリングを教える事、レースを運営すること、それら全てが大切で楽しいヨット活動です。このような活動を通じてセーリングを愛好する人が増えたら本当に幸せなことだと思います。そしてそのステージはやっぱりスナイプがいいなー。

それではまたどこかのレース海面でお会いしましょう!

         関東スナイプフリート  
             内田伸一    

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