第2回江ノ島スナイプ レースレポート

(文責:安ヵ川)

6月18(土)、19日(日)に江の島沖で2011年第2回江ノ島スナイプが開催されました。
 今大会はまさに梅雨!という天候で、選手・運営ともに雨と無風とのたたかいとなりました。初日は風待ちの後に出艇しましたが、無風と雨の影響でレースができませんでした。2日目も風が弱く、大会成立が危ぶまれましたが、三井物産ヨット部進藤さんの初レース委員長とは思えない臨機応変な采配で、2レースを終了することができました。

2日目の朝の出艇時には北東の風でしたが、徐々に東に風が回っていきました。第1レースはスタートでゼネリコを繰り返し、その間に風が振れてしまいマークを打ち直すということを何度か繰り返した後に、ようやくスタートしました。しかしながらレース中も風が安定せず、2上・3上共にC旗掲揚により、マークチェンジを行うことになりました。また風の振れが大きかったためマークごとに順位が入れ替わる展開になりました。1上マークでは第1回優勝の西村組(同志社大学)、オクムラボートの大井組、蒲郡から遠征の昨年東日本スナイプ優勝の児玉組(豊田自動織機)の順で軽風でもスピードのある艇が回航していきました。そして難しいコンディションの中トップフィニッシュを飾ったのは、豊田自動織機の児玉・田中組。2位にオクムラボートの営業隊長大井・酒井組、3位にはJ24でも活躍している月光の武居・小島組が入りました。
第2レースにおいてもゼネリコを繰り返し、もはやレースは不可能かとも思われましたが、最終スタート時刻の午後2時丁度になんとかリコール艇ありでスタートをすることができました。最終レースも風は不安定でしたが、やはり軽風でのボートスピードとコース展開の優れた艇が前に出る展開でした。トップフィニッシュは、レース直前まで徹夜の突貫工事で新艇建造をなんとか間に合わせた、大井組でした。まだブロックなども完全には付いていない状態の艇でしたが、新デザインボートの高いポテンシャルが証明できたのではないでしょうか?2位にはこちらもACT金井氏とNorthSailsJapan共同開発した新辻堂スナイプでの参戦となった、白石・鈴木組(NorthSailsJapan・電通)が入りました。
2レースのみの開催となった第2回江ノ島スナイプでしたが、優勝は2位・1位とスコアを纏めた大井組でした。久しぶりのタイトルにとても喜んでいました。2位には第1レーストップの児玉組、3位にはアイシンAI時代に2007年全日本スナイプを制した武居・小島組(月光)が入賞しました。
今回は蒲郡からの実業団遠征組だけでなく、東北大学ヨット部も出場しました。震災以降色々と大変だったとおもいますが、元気なセーリングを見せてくれました。まだまだ困難な状況は続くと思いますが、精一杯頑張って欲しいです。
少し残念なこともありました。着艇後にハーバーにて、度々のマーク打ち変えなどせいで2レースしか開催できなかった、と運営サイドに対する不満の声が聞こえました。確かに我々運営サイドにも改善点はあったのかもしれません。しかしながら、今回のレースではゼネリコが多すぎたように見受けられます。微風と追い潮の影響などもあったのかもしれませんが、全てのスタートにおいてライン形成がとても高く、いつも同じ艇がスタートラインを引き上げていたように見えました。スナイプ級はSCIRAレース運営規定により、「Serious Fun,Serious Sailing」の精神と、選手の技術向上などのために黒色旗ルールを用いていません。だからこそ選手の皆様の協力がないとレース開催に支障をきたしてしまいます。ぜひ選手・運営が一体となった良い大会が開催できるように、フリート全体で協力していきたいと思います。

次回、関東スナイプ選手権は7月16日(土)・17日(日)に開催です。本年度全日本スナイプの出場権がかかったシリーズもあと2戦です。今年の全日本スナイプは、当初は宮城ゆりあげヨットハーバーを予定しておりましたが、震災被害により開催場所を江ノ島ヨットハーバーに変更いたしました。(11月9日(水)〜13日(日)開催)
詳細は関東スナイプ協会、日本スナイプ協会のホームページをご覧ください。



Copyright(C)kanto snipe , All Rights Reserved.
inserted by FC2 system